姿なき挑戦者


データ

脚本は金城哲夫
監督は円谷一

ストーリー

地球は狙われている。今、宇宙に漂う幾千の星から恐るべき侵略の魔の手が。
交通検問をする警官。
そこへ一台の車が。
免許証を見せるよう運転手に指示する警官。
さらに運転手が車検証を見せようとした瞬間、突然閃光とともにその運転手は消失した。
宇宙のあらゆる侵略から地球を守るために組織された地球防衛軍。
地球防衛軍の秘密基地には、科学の粋を集めた最高の設備があり、最新鋭の武器が装備されていた。
そしてウルトラ警備隊をはじめ、300名の防衛隊員が昼夜を徹して、鋭い監視の目を光らせていた。
防衛軍の長官に呼び出されたウルトラ警備隊の隊長キリヤマ。
人間が消失した事件についてキリヤマに説明する参謀タケナカ。
消失した人間の職業を調べても全く関連性がないという。
また手がかりは消失の際にスパークが起き発熱することだとマナベ参謀。
長官はじめ参謀たちは犯人を宇宙人と考え、ウルトラ警備隊に捜査を依頼する。
隊員を招集するキリヤマ。
キリヤマによるとパトロール中の防衛隊員2名が自動車ごと消される事件が起きたという。
これを宇宙人の挑戦だというキリヤマ。
キリヤマはフルハシとソガを現場へ急行させる。
ポインターで出動する2人。
二人が現場の山道へ入ると、一人の青年が車の前に立ちふさがった。
「どいた、どいた。ヒッチハイクの相手をしてる暇なんかないんだ。早くどかんか、こいつ」。
叱りつけるフルハシ。
どこうとしない青年に対し、フルハシとソガは車に取り付けた噴煙発生装置を作動させ煙を浴びせた。
姿を消す青年。
改めて車を発進させようとする2人だったが、タイヤが空回りして車が動こうとしなかった。
訝る2人。
車を降りた2人は笑い声からさっきの青年が車の屋根の上に乗っているのに気が付く。
「我々の邪魔をすると承知しないぞ」とソガ。
しかし青年は笑いながら車の屋根から降りる。
「邪魔をしたってとんでもない。その逆ですよ、ソガ隊員」と青年。
「どうして僕の名前を」とソガ。
「あなたがフルハシ隊員で、防衛軍きっての怪力の持ち主だってことも知っていますよ」。
「我々に何か用でもあるのか」と尋ねるフルハシ。
「あなたたちの命を助けてあげようと思って、さっきからここで待っていたんです」。
「命を助ける?」とフルハシ。
「君がか?」とソガ。
笑って馬鹿にする2人。
しかし青年は
「笑い事ではありません。命が惜しかったらこれから先に行ってはいけません」と警告する。
無視して発進しようとする2人。
そこへ巡回のパトカーが。
青年がここから先は危険だと警告するもそのまま前進するパトカー。
「危ない!行っちゃいかん」と青年。
その時空から謎の光線がパトカーを襲い、パトカーは消失してしまう。
驚くソガとフルハシ。
「今、ウルトラ警備隊が相手にしているのは恐るべき宇宙人です。奴らは地球を侵略するのに、数年前から実験用の人間の標本を集めていたんです。だが、今や奴らは次の行動に移ろうとしている。なぜだと思いますか?地球防衛軍、いや、あなたたちウルトラ警備隊が行動を始めたからです。どんな恐ろしい手段を使うかもしれません。気を付けてください」と青年。
「君は一体何もんだ」とフルハシ。
「ご覧の通りの風来坊です」と青年。
「名前は?」とソガ。
「名前?そう、モロボシダンとでもしときましょう」と青年。
その時空から円盤が光線を放ってきた。
ダンたちは岩陰に隠れてそれを避ける。
超能力を使って見えない円盤の姿を捉えるダン。
車に乗り込む三人。
フルハシの指示でダンがボタンを押すと、ポインターはバリアーに防御された。
敵の光線を弾くポインター。
車を発進させ逃げる三人。
崩れた岩を光線で破壊して進むポインター。
何とか敵の攻撃を交わしつつ本部へ帰る三人。
ソガは基地へ連絡を取り、状況を報告する。
報告を聞いた長官たちは、宇宙人がなぜ人間を消失させるかについて話し合う。
ヤナガワ参謀は殺害が目的だとしたら、彼らの能力ではもっと大量にするはずだと意見を述べる。
「フルハシとソガを救ってくれた例の不思議な青年の言によれば、人間標本を集めているんだと言ったそうです」とキリヤマ。
「つまり、人類の体力、頭脳、心理などの研究のために」。
「なるほど、敵に精通することはいつの場合でも大事なことですからね」とヤナガワ。
敵がポインターを襲ったことからこの基地も安全とは言えないと長官。
そこへアマギが入ってきた。
長官たちが作戦室へ行くと、モニターにクモのような宇宙人の姿が。
「地球防衛軍の諸君に告ぐ。即座に武装解除して我々クール星人に全面降伏せよ」。
「全面降伏?地球防衛軍はこの極東基地だけではないぞ。地球の各地に我々の仲間がいるんだ。人類がそう容易く地球を見捨てたりはしない」とヤナガワ参謀。
「人類なんて、我々から見れば昆虫のようなものだ」と星人。
モニターに、捕まって宙でもがく人々を映し出す星人。
動揺する隊員たち。
「どうだね。彼らの運命は君たちの返事で決まる。さあ、すぐに答えるんだ。全面降伏に応じるか?」
「断る」と長官。
「モロボシダンの言った通りだ」とフルハシ。
全面攻撃を仕掛けるクール星人。
コンビナートが爆撃され破壊された。
対策を話し合う長官たち。
「姿が見えない。手も足も出ないな」とボガード参謀。
「何か攻撃の方法はないか」と長官。
「超高感度レーザーが敵の宇宙船をキャッチしてるはずです。ミサイルを撃ち込んだらどうです」とマナベ参謀。
「宇宙船には拉致された人間たちが乗っているんだ。攻撃はできん。我々には彼らを救う義務がある」とタケナカ。
「しかし、このままほっておくわけにも」とマナベ。
その間に京浜工業地帯は全滅した。
「次は東京だぞ」。
クール星人の姿が再びモニターに。
出動しましょうというアマギに冷静に作戦を練るように言うキリヤマ。
「そうだわ、ダン。あなたの地球がピンチに立たされているのよ。何か敵を倒す方法はないの?」とアンヌ。
「一つだけある。敵の宇宙船を見えるようにするんだ。あの宇宙船は保護色を使って姿を隠しているんだ。特殊噴霧装置を利用してこちらで色を吹き付けてやれば相手の正体はわかるはずだ」とダン。
科学班の協力があればすぐ装置を作れるとダン。
キリヤマの進言を受けた長官は特殊噴霧作戦を採用する。
超高感度レーザーで監視を続ける防衛軍。
臨時隊員に任命されたダンもウルトラホーク1号に同乗し、特殊噴霧作戦が開始される。
レーザーで円盤を捉え、噴霧を吹きかけるホーク。
姿を現した円盤を分離したホーク1号で攻撃する隊員。
岩山へ逃げた円盤を再度合体した1号が追う。
しかし岩陰から攻撃を受け不時着する1号。
気を失う隊員たち。
星人の円盤からは小型の円盤が現れ不時着した1号を攻撃してきた。
ホークから脱出したダンは円盤を迎撃するためカプセル怪獣ウィンダムを出動させる。
敵機を叩き落とすウィンダム。
しかし残った三機が合体してウィンダムに光線を浴びせるとウィンダムは倒れてしまった。
「ウィンダム、戻れ」。
ウィンダムをカプセルに回収するダン。
ダンはジャンプしてウルトラアイを装着し、ウルトラセブンに変身した。
逃げる小型円盤を追って敵の大型円盤に潜入するセブン。
機器を破壊したセブンは姿を現したクール星人をアイスラッガーで斬り捨てた。
さらにさらわれた人たちを助けるセブン。
基地を脱出した人々は巨大化したセブンを見て驚く。
セブンは基地を宇宙へ運ぶとエメリウム光線で撃破。
事件が解決して安堵する隊員たち。
「今度の事件になくてはならなかったのは、あの風来坊だな」とフルハシ。
「そう言えば彼、何処行ったのかしら」とアンヌ。
「ここだよ、諸君」と長官。
そこには制服に着替えたダンの姿が。
「紹介しよう。モロボシダン隊員だ。今日からウルトラ警備隊員として早速勤務についてもらう」。

解説(建前)

ダンはなぜウルトラ警備隊のことを知っていたのか。
ダンことウルトラセブンが地球へきた経緯は明らかにはされていないが、クール星人の作戦に気づいたダンは地球を守る組織について調べ、ウルトラ警備隊のことを知ったのであろう。
そして特殊能力を使って個別の隊員情報についても調べあげた。
すんなりと隊員に採用されたところからも、おそらくダンは最初から警備隊に入ることまでも想定していたのであろう。

ではダンはなぜすんなりと隊員に採用されたか。
まずモロボシダンという名前であるが、「モロボシダンとでもしておきましょうか」のセリフからはその場で思いついたかのように考えられる。
ただ、結局その名前で採用されていることから、ただの思いつきと考えるのは無理があろう。
モロボシダンことウルトラセブンがいつ地球へ来たかについては明らかではないが、何らかの事情で地球へ来たセブンはある地球の青年の姿をモデルにして地球人モロボシダンに変身。
そして、市井の中で一般人に紛れて生活していたのであろう。

地球で生活をするにはある程度の生活基盤が必要である。
恐らくダンは何らかの手段で地球の住民票若しくはそれに匹敵するものを入手していた。
そのとき既にモロボシダンという名前は使っていたものと思われる。
手助けした組織等仲間がいたかまでは不明だが、地球に長期滞在するつもりならある程度準備をするのは当然であろう。
ただ、モロボシダンという名前は便宜上登録していたにすぎず、本人もあまり慣れていなかったのではないか。
ああいう名乗りになったのもやはり不慣れのせいであろう。

ダンは採用されるときに身体検査等はされなかったのか。
最終回でダンは身体検査を受けると地球人でないことがばれることからそれを拒否した。
しかし宇宙人が入り込む危険のある組織がそのような検査をしないとは考えられない。
また、そもそも激務であるウルトラ警備隊の隊員が何らの健康診断を受けないとも考えられず、ダンが検査を受けたのは確かであろう。
これはやはりウルトラ念力で計器を狂わせたと解釈するしかあるまい。
最終回でウルトラ念力を使わなかったのは体調悪化のため、念力を使う集中力が発揮できなかったのであろう。

クール星人は何者か。
まずクール星人は自ら我々と名乗っていることから複数いるのは間違いない。
ただ、見たところ少数の円盤以外仲間は見当たらないので、星ごと来襲したわけではなさそうである。
おそらくクール星人の中の海賊的な連中、もしくは北朝鮮のような小国の尖兵のような連中の集まりなのだろう。
確かに戦力的には地球人を圧倒してはいたが、核らしき超破壊兵器は持っていなかったし、そこまで文明が進化してるようには見えなかった。
円盤に関してはウルトラホークと性能的な差は感じられないし、せいぜい人間を消したり宙に浮かせる装置くらいか。
見えない円盤もダンのヒントで開発した特殊噴霧であっさり見破られたし、それほどテクノロジーに差はないように思われる。

感想(本音)

子供の頃見て、とにかくセブンの格好良さにワクワクしたのを覚えている。
また等身大で円盤に乗り込む姿などは他のウルトラマンと差別化されていた。
ただ、ストーリーに関しては正直記憶は薄い。
敵もあっさり倒したし、やはりあくまでセブン紹介編という感じ。
明るいイメージだった科特隊に比べるとウルトラ警備隊は厳格な雰囲気で如何にも軍隊という感じ。
全体の雰囲気は確かに大人向けSF侵略ドラマといえよう。

ただ、ドラマ面に目を転じるとやはり子供向けのお約束からは脱していない。
特にダンの入隊に関しては解釈に困るほど不自然。
我々はダンが主役だと知ってるから気にならないけど、ゲスト出演者があんな登場の仕方で仲間に入ったら間違いなく裏切りフラグ(笑)。
そりゃ、いきなり敵の宇宙人に精通した奴が前に立ちふさがって警備隊員のことまで知ってるとか怪しすぎ。
敵の攻撃も自作自演にしか見えないし(笑)。

クール星人の侵略も物凄くベタ。
しかし、相手の宇宙人がいきなりモニターに映って挑戦するというお約束はいつからだろうか?
姿なき挑戦者と言いながら思いっきり姿を現していたが(笑)、まあ相手の居場所がわからないという意味で姿なきだからいいのだろう。
ただ、セブンで頻出するのだが、円盤には人間(ダン含む)が乗ってるから攻撃できないといいながら、平気で攻撃するのはなぜだろう?
編集で攻撃決定のシーンが省略されているのだろうか?
とは言え、地球がピンチなら少々の犠牲者が出ても攻撃するのは当たり前。
戦前の日本なら当然であるし、日本以外の現代の国でも当然であろう。
この辺りは当時の厭戦的な気分が反映されているのであろうか。

第二期と比べてまず感じるのは、やはりナレーションの違い。
2期が比較的親しみやすい調子であるのに対して、1期のトーンはかなり硬質な調子。
1期ウルトラといえばウルトラQと初代ウルトラマンの前半のナレーションを担当した石坂浩二氏を支持する人も多いと思うが、個人的には何といっても浦野光氏。
ゾフィの声を演じたというのもあると思うが、その朗々とした声でメッセージ性のあるナレーションを多く担当したというのも大きいであろう。
第一話の「地球は狙われている」はまさに氏の真骨頂とも言えるナレーションである。

セブンといえば、こちらはむしろ二期を象徴するとも言える冬樹氏の音楽。
新マン、エースで数多く流用されてることからお馴染みの曲が多いが、セブンの劇伴の素晴らしさは今更言うまでもないだろう。
クラシックでありながら近未来SFも感じさせるセンス。
初代マンの軽快なジャズ調とは違う流麗で重厚な感じ。
そして主題歌。
氏が主題歌を担当するのはセブンだけなのだが、まさに歴史に残る名曲。
また、ウルトラホーク発進やポインターなど警備隊関連の楽曲には秀逸なものが多い。

ウルトラセブンといえばやはりカプセル怪獣を忘れてはならないであろう。
ただ、大人になって冷静に見たらカプセル怪獣が活躍するシーンは数える程しかない。
子どもの頃はごっこ遊びで真似するほど格好よく思えたのだがこれはどうしたことか。
これはやはりカプセル怪獣の役割から考える必要があるだろう。
カプセル怪獣のセブンにとっての役割とはおそらく時間稼ぎ。
まあその割にはイヌトラセブンより役立ってない気もするが(笑)、セブンが変身できないときや敵の正体がわからない時などとりあえずの時間稼ぎにはなっている。

ただ、これはあくまで番組内での話であって、作劇上の役割はまた違う。
カプセル怪獣の作劇上の役割はセブンの引き立て役。
所謂噛ませ犬であろう。
また、ウルトラセブンは宇宙人との戦いがメインでどうしても怪獣の登場が少なくなる。
カプセル怪獣にはセブンに少ない怪獣要素を補う役割もあるのであろう。
低予算で何回も使いまわせるカプセル怪獣。
このあたりに子供の視聴者を意識した制作側の狙いが感じられる。

今回は第一話ということもあり出演者が豪華。
特にイワモト博士役でお馴染み平田昭彦氏が出てるのが何とも嬉しい。
正直セブンに平田さんが出ていたなんて知らなかったので、イワモト博士がいるようでちょっと違和感あった。
どう見ても一番偉そうに見えるし(笑)。
最初セリフがないからただいるだけかと思ったら、クール星人の宣戦布告には真っ向から反論した。
この辺りはやはり見せ場を用意したのだろう。
円谷にとっては最大級の功労者だけに、ただの人数合わせには使わない。
一方、ボガード参謀は「姿が見えない。手も足も出ないな」と何となく情けない立ち位置。
こちらは雰囲気を出すために外人さんを入れただけか(笑)。

レギュラー陣に目を転じると、キリヤマ隊長が38歳というのに驚いた。
あの貫禄は私より年下には見えない(笑)。
昔の人は老けてるというのもあるが、実際に軍にいたことがあるという中山氏演じるだけに威厳は感じられた。
ところでキリヤマ隊長の一人称って「俺」だっけ?
「私」というイメージなのだが。

他の隊員についてはやはりフルハシが印象深い。
再放送世代の私でも、フルハシを見て「アラシだ」と思ったし(笑)。
射撃の名手から防衛軍一番の怪力に。
何ともやっつけな感じ。
ソガ隊員が25歳、アマギが24歳でフルハシが29歳。
そりゃ最年長だろうけど、それにしても老けた29歳である(笑)。

ソガ隊員についてはダンと一番一緒に行動していた印象だが、演じる阿知波氏が多岐川裕美の元旦那さんと知って驚いた記憶がある。
多岐川華子の父親でもあるし、その多岐川が結婚していたのがメビウスのリュウ隊員を演じた仁科克基。
完全に脱線したが、妙な縁もあるものだ。
一方アマギ隊員はこれも大人になってから知ったのだが、何とウルトラマンの中の人だった。
言われてみると確かにウルトラマンの体型してる。

ウルトラ警備隊は少数精鋭なのだが、紅一点がアンヌ隊員。
私はアンヌの胸にはあまり注目してなかったが、確かにピチピチの隊員服はエロい(笑)。
ただ、やっぱりアンヌは普通に顔がかわいいです。
個人的にウルトラセブンが名作たる所以はひとえにアンヌのおかげ。
昭和のウルトラシリーズで最後まで無事ヒロインを努めたのは実はアンヌだけ。
それだけでも素晴らしい。

セブンで忘れてはならないのはメカの格好良さ。
無理あり過ぎではあるが、空中で分離合体をするウルトラホークはやはり格好いい。
また、ポインターはバリヤーがあったり、岩壁をぶっ飛ばすレーザー光線を発射したり、なかなか優秀なマシンだ。
また初歩的な合成ながら未来を先どったビデオシーバー。
メカに関してはサンダーバードを意識したらしいが、初代ウルトラマンにない要素で当時の少年を惹きつけようとしたスタッフの狙いは成功している。

本話の脚本は金城哲夫氏。
上述したように結構話に無理があり、細かい粗も多い。
金城氏に限らず当時の作家、特に子供向け作品の作家は設定を細かく積み上げていくタイプの作品が苦手のようだ。
そういう意味では今の視点から見ると少々粗が目立つかもしれない。
ただ、当時はそもそも観る側にそこまでのリテラシーがないわけで、特に子供がそんな細かい設定に拘るわけはない。
そういう設定の出来の良さだけで作品の善し悪しを判断していては、本質を見誤るであろう。

ただ、本話に関しては個人的にはあまり面白いとは感じなかった。
これは本話が制作第一話ではなく後から作られた設定紹介編という色合いが濃いためであろう。
正直昭和ウルトラの第一話では一番出来が悪い。
ただ、その中でもスタッフの意気込みというものは強く感じられた。
巨大ヒーローと怪獣が売り物だった初代マンに対し、初回から等身大で円盤に潜入して操演の宇宙人と戦うセブン。
必殺技もスペシウム光線に対抗して切断系のアイスラッガーだ。
当時はシリーズ化なんて微塵も考えられてなかったというのもあるだろうが、ある意味シリーズで一番実験的な第一話。
初代マンとの違いという意味では成功と言える第一話であろう。

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